用途地域が合わない物件を契約してしまうと届出は通りません。この記事では、行政書士の視点から「届出が通る物件の条件」を具体的に解説します。物件契約前に確認すべきチェックポイントから、大家への説明の仕方まで、開業準備に必要な情報をまとめました。
ガールズバーは法律上、深夜酒類提供飲食店営業として警察署への届出が必要な業態です。届出が通るかどうかは、物件の立地・構造・用途地域と密接に関係しています。
こんな方にオススメ
- ●ガールズバーの開業に向けて物件を探し始めたが、何を基準に選べばいいか分からない方
- ●深夜酒類提供飲食店営業の届出が通る物件条件を事前に把握したい方
- ●用途地域・構造要件・大家への説明など、物件契約前に確認すべき項目を整理したい方
この記事を読むと…
- ●ガールズバーが「届出制」である理由と、接待行為を行うと許可が必要になる線引きが分かる
- ●深夜酒類提供の届出が通る物件の条件(用途地域・構造要件)が具体的に分かる
- ●物件契約前に確認すべきポイントと、大家・管理会社への説明の進め方が分かる
ガールズバーの法的位置づけ|届出制と許可制の違い

ガールズバーは風営法第32条の届出制に該当し、接待行為があれば風俗営業1号許可(許可制)に切り替わります。この区分を誤ると、無届営業となるリスクや、届出ではなく許可が必要な状態で営業してしまうリスクが生じます。
ガールズバーは「深夜酒類提供飲食店営業」の届出が必要
ガールズバーは、酒類を提供しながら深夜(午前0時以降)まで営業する飲食店として、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)第32条に基づく「深夜酒類提供飲食店営業開始届出」が必要です。これは許可ではなく届出であるため、要件を満たした物件であれば比較的スムーズに手続きを進められます。
根拠法令:風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(e-Gov法令検索)
POINT
「届出制」は要件を満たせば受理されるのが原則ですが、物件の用途地域や構造が要件を満たさない場合は届出を受理してもらえません。物件選びの段階から条件を把握しておくことが重要です。
接待行為の線引き|ここを超えると許可制になる
ガールズバーとキャバクラの法的な違いは、接待行為の有無にあります。風営法上の「接待」とは、特定の客または客のグループに対して、継続して談笑の相手となったり、歌や踊りを強要したりするなど、客に特別の便益を提供することを指します(風営法第2条第3項)。
スタッフが客のそばに座り、会話を楽しませたり、お酌をしながら指名で時間を過ごすといった行為は「接待」に該当すると判断される可能性が高く、その場合は風俗営業1号許可(キャバレー、クラブ等)の取得が必要になります。ガールズバーとして届出のみで運営するには、スタッフがカウンター越しに接客するスタイルを基本とし、特定の客に付きっきりになる運営形態を避けることが一般的な考え方です。
- スタッフが客席に座り、特定の客と継続して会話をする行為は接待に該当する可能性がある
- 「ガールズバー」という名称で開業していても、実態が接待営業であれば風俗営業許可が必要
- 無許可で接待行為を行った場合、風営法違反として処罰の対象になる(同法第49条)
- 接待と非接待の線引きは都道府県・警察署によって運用が異なる場合があるため、管轄警察署への事前確認が重要
飲食店営業許可は別途必要
深夜酒類提供飲食店営業の届出とは別に、食品衛生法に基づく飲食店営業許可(保健所)も必ず取得する必要があります。この許可は厨房設備・食器洗浄・手洗い設備などの要件を満たした物件であることが前提となります。保健所の検査をクリアできる設備が整っているかどうかも、物件選びの重要な確認事項です。
届出が通る物件の条件①|用途地域による制限

深夜酒類提供飲食店営業の届出が認められるかどうかは、その物件が所在する用途地域に大きく左右されます。都市計画法によって定められた用途地域の区分ごとに、深夜営業の可否が風営法施行令で規定されています。
深夜酒類提供が禁止される用途地域
風営法第32条第1項および同法施行令第9条の規定により、以下の用途地域では深夜酒類提供飲食店営業を営むことができません。
| 用途地域 | 深夜酒類提供飲食店 | 備考 |
|---|---|---|
| 第一種低層住居専用地域 | ❌ 不可 | 住居系地域。飲食店自体の出店も制限される |
| 第二種低層住居専用地域 | ❌ 不可 | 住居系地域 |
| 第一種中高層住居専用地域 | ❌ 不可 | 住居系地域 |
| 第二種中高層住居専用地域 | ❌ 不可 | 住居系地域 |
| 第一種住居地域 | ❌ 不可 | 住居系地域 |
| 第二種住居地域 | ❌ 不可 | 住居系地域 |
| 準住居地域 | ❌ 不可 | 住居系地域。条例等で一部例外のある自治体も |
| 田園住居地域 | ❌ 不可 | 農業・住居の混在地域 |
深夜酒類提供が可能な用途地域
近隣商業地域・商業地域・準工業地域が深夜酒類提供飲食店営業の届出が可能な用途地域です。ガールズバーの出店に適した物件を探す際は、これらの地域内であることを必ずチェックしてください。
| 用途地域 | 深夜酒類提供飲食店 | 備考 |
|---|---|---|
| 近隣商業地域 | ✅ 可 | 住宅街の近くにあることも多い。周辺への配慮が必要 |
| 商業地域 | ✅ 可 | 最も出店しやすい。繁華街・ビジネス街に多い |
| 準工業地域 | ✅ 可 | 工場・物流施設との混在地域。一部エリアで活用される |
| 工業地域 | ✅ 可(条件による) | 飲食店自体の出店可否を先に確認する必要がある |
| 工業専用地域 | ❌ 不可(実質) | 飲食店の出店自体が認められていない |
INFO
用途地域の確認は、各市区町村の都市計画情報サービスや窓口で行えます。住所を入力または伝えることで用途地域の区分を把握できます。不動産会社に確認することもできますが、正確を期すために管轄の市区町村担当部署へ直接確認することを推奨します。
都道府県の条例による追加制限に注意
用途地域の要件を満たしていても、都道府県の条例によって深夜営業が制限される区域が設定されている場合があります。たとえば、学校・病院・図書館等の保護対象施設から一定の距離(地域によって異なる)以内に深夜酒類提供飲食店を開業できないと定めている都道府県もあります。
届出に際しては、物件所在地の都道府県条例を確認するとともに、管轄警察署の生活安全課(または保安課)への事前相談を推奨します。条例の内容は都道府県によって異なるため、他の地域の情報を参考にする際は必ず自治体ごとに確認してください。
届出が通る物件の条件②|客室の構造要件

用途地域の要件を満たした物件であっても、客室の構造が風営法の定める基準を満たしていなければ届出は受理されません。内装工事の段階で対応できる項目もありますが、物件の間取りそのものが要件を満たさないケースもあるため、物件選びの段階から把握しておく必要があります。
客室床面積の要件
深夜酒類提供飲食店営業の届出が受理されるためには、客室が複数ある場合は1室あたり9.5㎡以上の床面積が必要とされています(風営法施行規則第35条。正確な条文番号は管轄警察署または e-Gov 法令検索でご確認ください)。客室が1室のみの場合はこの面積基準の適用が異なりますが、実務上は余裕を持った面積の物件を選ぶことが有効です。
カウンターと客席の動線、スタッフが動けるスペースを確保した上で、届出要件をクリアできる面積かどうかを確認してください。物件の総床面積だけでなく、厨房・トイレ・収納スペースを除いた「客室部分」の面積を正確に把握することが重要です。
見通し要件と仕切りの制限
客室内に5㎡以上の区画を作るような仕切りを設けることは禁止されています。これは店内全体の見通しを確保し、閉鎖的な空間での問題行為を防ぐための規制です。個室型のレイアウトやボックス席を高い仕切りで区切る設計は、届出上の問題になる可能性があります。
内装のデザインを検討する際は、デザイナーや施工業者だけでなく、行政書士や管轄警察署と相談しながら進めることを推奨します。見栄えと法的要件を両立させるためには、仕切りの高さや面積を慎重に設計する必要があります。
照度要件とその他の設備基準
客室内の照度は10ルクス以上を確保することが求められます(風営法施行規則第35条。正確な条文番号は管轄警察署または e-Gov 法令検索でご確認ください)。これはお店のムード作りのための照明と、法的要件を満たす照度のバランスを取る必要があることを意味します。調光機能付きの照明を設置し、最低照度を確保しながらも雰囲気のある空間を作ることが実務上の対応として一般的です。
また、騒音・振動については、各都道府県の条例が定める基準値以下に抑えることが求められます。地下や隣接する居住スペースがある物件では、防音工事が必要になるケースもあります。物件選びの段階で音の反響や構造を確認しておくことが、後々の追加工事コストを抑えるポイントになります。
物件契約前に確認すべきポイント

用途地域や構造要件の確認と並行して、物件契約前に必ず確認しておくべき実務的なポイントがあります。これらを見落として契約してしまうと、追加費用の発生や最悪の場合は開業断念につながるリスクがあります。
用途地域と保護対象施設の距離確認
物件の用途地域は、市区町村の都市計画情報サービス(各自治体のウェブサイトまたは窓口)で確認できます。住所を入力または伝えることで用途地域の区分を確認できます。また、物件周辺に学校・病院・図書館・児童福祉施設などの保護対象施設がある場合は、都道府県条例が定める距離制限の対象になる可能性があります。
管轄の警察署(生活安全課・保安課など)に問い合わせれば、特定の住所が深夜酒類提供飲食店の届出対象エリアかどうかを事前に確認できます。物件の内見前にエリアの適否を把握しておくと、無駄な時間を省けます。
- 1用途地域を確認する
市区町村の窓口またはウェブサイトで対象物件の用途地域区分を確認する。近隣商業地域・商業地域・準工業地域であることが必要。
- 2保護対象施設の有無を確認する
物件周辺の学校・病院・図書館等の位置を確認し、都道府県条例の距離制限に抵触しないか確認する。
- 3管轄警察署へ事前相談する
物件の住所を伝えて深夜酒類提供飲食店の届出が可能なエリアかどうかを確認する。担当者によって対応が異なることもあるため、可能であれば書面での回答を求める。
- 4客室面積・構造を確認する
図面または実測で客室部分の面積・仕切りの有無・照明設備の状況を確認する。
- 5大家・管理会社へ使用目的を説明して承諾を得る
賃貸借契約前に用途(深夜酒類提供飲食店)を正直に説明し、書面での承諾を取得する。
既存内装・設備の確認と追加工事費用の見積もり
居抜き物件を選ぶ際は、既存の内装や設備が届出要件を満たしているかどうかを確認してください。前のテナントが飲食店だった場合でも、仕切りの位置・照明の種類・換気設備の状況が現行の基準を満たしているとは限りません。
物件のリフォームや設備工事が必要な場合は、契約前に施工業者から概算見積もりを取ることを推奨します。開業費用の総額を把握した上で物件の採算性を判断することが大切です。ナリーズ行政書士事務所では、不動産業とリフォーム事業を自社で運営しているため、物件探しから内装工事までを一貫して相談いただける体制を整えています。
物件のビルオーナーや管理会社との事前確認
賃貸物件でガールズバーを開業する場合、ビルオーナーまたは管理会社の承諾が必要です。賃貸借契約の用途欄に「飲食店」とだけ記載して、実際には深夜営業の届出を行うというやり方はトラブルの原因になります。
承諾書の取得については後述しますが、最初から正直に業態を説明することが長期的な信頼関係につながります。「深夜に人が出入りする」「音楽が流れる」といった具体的な営業内容を事前に説明し、必要であれば防音対策の実施を約束することで承諾を得やすくなります。
大家・管理会社への用途説明と承諾書の取得
深夜酒類提供飲食店営業の届出手続きにおいて、物件の賃貸人(大家)または管理会社から承諾書を取得することが実務上必要とされる場合があります。届出書類の一部として提出が求められるケースがあるため、物件探しの段階からこの点を意識しておく必要があります。
承諾書が求められる理由と重要性
警察署への届出手続きでは、物件の使用権原(賃貸借契約書など)を確認する書類の提出が求められます。契約書の使用目的に「飲食店」としか記載されていない場合、深夜酒類提供飲食店としての使用に賃貸人が同意しているかどうかを確認するために、別途承諾書の提出を求められることがあります。
承諾書が取得できない状態で届出を進めても、補正を求められて手続きが遅延します。また、大家に無断で届出を行い、後から発覚した場合は賃貸借契約の解除事由になりかねません。
CAUTION
承諾書の必要書式や要求される内容は都道府県・警察署によって異なります。事前に管轄警察署に必要書類の一覧を確認し、承諾書に盛り込むべき内容を把握した上で大家への説明に臨んでください。
大家への説明の進め方
大家への説明では、「ガールズバーを開業したい」という伝え方だけでなく、法律上の位置づけ・届出制であること・接待行為を行わないことを具体的に説明することが効果的です。「風俗営業」と聞いて拒否反応を示す大家も多いですが、深夜酒類提供飲食店は風俗営業(許可制)ではなく届出制の飲食店であることを丁寧に伝えることが大切です。
防音対策・清掃・近隣への配慮といった営業上の取り組みを具体的に説明し、大家の不安を一つひとつ解消していくアプローチが承諾取得への近道です。交渉が難航する場合は、行政書士に同席してもらうことで専門家の立場から法的な説明を加えることが有効です。
承諾書取得の難しさと物件紹介サービスの活用
業態への理解が得られず、承諾書が取得できないために開業を断念するケースは少なくありません。ガールズバーやナイトワーク系の店舗開業に理解のある物件オーナーを探すこと自体が、通常の飲食店よりも難易度が高い作業です。
ナリーズ行政書士事務所では、不動産業も自社で運営しているため、ナイトワーク系の店舗開業に対応可能な物件の紹介も行っています。届出代行と物件探しを同時に進めることで、承諾書取得までのスピードを短縮できる場合があります。
- 物件を探しているが、業態への理解が得られず大家の承諾が取れない方
- 届出手続きと物件探しを同時に進めたい方
- 内装工事のコストを抑えながら開業準備を進めたい方
深夜酒類提供飲食店の届出手続きの流れと費用相場
物件が確定したら、いよいよ届出手続きに入ります。届出は許可申請と異なり、要件を満たしていれば原則として受理される手続きですが、書類の不備や記載ミスがあると補正を求められ、開業が遅れる原因になります。
届出に必要な書類と手続きの流れ
深夜酒類提供飲食店営業開始届出に必要な書類は、都道府県によって多少異なりますが、一般的に以下の書類が求められます。
| 書類名 | 内容 | 取得先 |
|---|---|---|
| 深夜酒類提供飲食店営業開始届出書 | 営業者情報・営業所の所在地・営業時間等を記載 | 管轄警察署(書式) |
| 営業所の平面図 | 客室面積・設備の配置を示した図面 | 自作または施工業者作成 |
| 営業所の求積図 | 客室床面積の計算根拠を示す図 | 自作または施工業者作成 |
| 営業所の周辺地図 | 周辺の保護対象施設等の位置を示す地図 | 地図サービス等を活用 |
| 飲食店営業許可証の写し | 保健所が発行する飲食店営業許可 | 保健所での申請・取得が必要 |
| 賃貸借契約書の写し | 物件の使用権原を証明する書類 | 大家・管理会社から取得 |
| 承諾書(必要な場合) | 賃貸人が深夜酒類提供飲食店としての使用に同意する書面 | 大家・管理会社に作成を依頼 |
| 住民票(法人の場合は登記事項証明書) | 営業者の身元確認書類 | 市区町村窓口・法務局 |
CHECK
必要書類の種類や書式は管轄警察署によって異なります。届出の前に管轄警察署の担当窓口(生活安全課など)に必要書類の一覧を確認してから準備を進めてください。
届出の費用相場
深夜酒類提供飲食店営業開始届出の行政書士報酬の相場は、一般的に60,000円〜100,000円前後とされています。書類作成の難易度・図面作成の要否・物件の状況によって費用は変動します。
ナリーズ行政書士事務所では、30㎡未満の物件の深夜酒類提供飲食店営業開始届出代行が66,000円(税込)からとなっています。不動産業とリフォーム事業を自社で運営することで中間マージンを削減し、低価格での提供を実現しています。
| サービス内容 | ナリーズの料金 | 業界標準の目安 |
|---|---|---|
| 深夜酒類提供飲食店営業開始届出代行(30㎡未満) | 66,000円(税込) | 80,000円前後 |
| 届出代行49,500円(レンタルオフィス最安クラス13,200円〜とのセット) | 49,500円(税込) | 業界最低水準 |
届出後の営業開始タイミング
深夜酒類提供飲食店営業は、届出が受理された後から深夜営業を開始できます。届出書を提出してから受理されるまでの期間は、管轄警察署の混雑状況や書類の不備の有無によって異なります。一般的に書類に不備がなければ比較的速やかに受理されますが、補正が必要な場合は時間がかかります。
開業スケジュールに余裕を持たせるためにも、物件が決まったら早めに届出書類の準備を開始することを推奨します。
よくある失敗と物件選びの落とし穴
物件選びと届出手続きの実務では、事前に知っておけば防げた失敗が繰り返されています。以下に、ガールズバー開業の物件選びでよく見られるトラブルをまとめます。
用途地域の確認を怠って物件を契約してしまう
最もよくある失敗は、「立地が良い」「内装が気に入った」という理由で物件を契約した後に、用途地域が深夜酒類提供飲食店の届出に対応していないと判明するケースです。契約後に発覚した場合、違約金を支払って解約するか、深夜営業を諦めるかという二択を迫られます。
用途地域の確認は5分もあれば完了できる作業です。内見の前に物件の住所を市区町村のウェブサービスで検索するだけで確認できますので、必ず候補物件の段階でチェックしてください。
- 用途地域を確認せずに物件を押さえ・契約してしまう
- 「以前も飲食店が入っていたから大丈夫」と思い込み、深夜営業の届出ができるかを確認しない
- 大家への説明を省いて契約を進め、後から承諾が得られなくなる
- 客室の仕切りが届出要件を超えた面積になっていることに気づかずに内装工事を完了してしまう
- 飲食店営業許可の取得を届出より後回しにしてスケジュールが遅延する
- 接待行為の線引きを曖昧にしたまま営業を開始し、実態が風俗営業に該当するリスクを放置する
「以前も飲食店だったから大丈夫」という思い込み
居抜き物件でよく見られる思い込みとして、「前のテナントが深夜まで営業していた飲食店だったから届出は不要」または「すでに届出済みだから自分も使える」というものがあります。
深夜酒類提供飲食店営業の届出は営業者ごとの届出であり、テナントが変わった場合は新たに届出が必要です。また、前の営業者が届出を行っていたとしても、その届出効力は引き継がれません。居抜きで開業する際も必ず新規の届出を行ってください。
接待行為の管理が曖昧で後から問題になる
ガールズバーとして届出を行い深夜酒類提供飲食店として営業を開始した後も、スタッフの接客方法が接待行為に該当しないかどうかを継続的に管理する必要があります。スタッフの採用・教育の段階から、接待行為に当たる行動を明確に定義して周知することが重要です。
経営が軌道に乗ってきた頃に「もっとサービスの幅を広げたい」という理由でスタッフの接客方法を変更することがありますが、その際に風俗営業1号の許可取得が必要かどうかを確認せずに進めると、無許可での風俗営業となるリスクがあります。業態の変更を検討する際は、事前に行政書士や管轄警察署に相談してください。
まとめ|物件選びと届出準備を同時に進めるのが成功の鍵
ガールズバー開業の物件選びで最も重要なのは、届出要件を満たす物件かどうかを契約前に確認することです。用途地域・客室の構造要件・大家の承諾という3つの軸を意識しながら物件探しを進めることで、契約後のトラブルを大幅に減らすことができます。
本記事でお伝えしたポイントを以下に整理します。
- ガールズバーは深夜酒類提供飲食店営業(届出制)に該当する。接待行為を行うと風俗営業許可(許可制)が必要になる
- 届出が可能な用途地域は近隣商業地域・商業地域・準工業地域が基本
- 住居系の用途地域(第一種・第二種低層住居専用地域等)では深夜酒類提供飲食店の届出はできない
- 客室の床面積(複数客室の場合は1室9.5㎡以上)・仕切りの制限・照度要件を満たす必要がある
- 都道府県条例による保護対象施設からの距離制限も確認が必要
- 大家・管理会社への用途説明と承諾書の取得が実務上必要
- 飲食店営業許可(保健所)も別途取得が必要
- 届出代行の費用相場は一般的に60,000円〜100,000円前後
物件探し・内装工事・届出手続きを別々に進めると、それぞれの工程で判断ミスや連携不足が起きやすくなります。ナリーズ行政書士事務所では不動産業・リフォーム事業・行政書士業務を自社で一括対応しているため、物件選びの段階から届出完了まで一貫してサポートできる体制を整えています。
- ガールズバー開業に向けて物件探しと届出準備を同時に進めたい方
- 用途地域や承諾書の取得で困っていて、専門家に相談したい方
- 届出代行の費用を抑えながら確実に手続きを完了させたい方
- 全国どこからでも対応可能な行政書士事務所を探している方
料金・対応エリアについて
よくある質問
ガールズバーの開業に許可は必要ですか?届出だけで大丈夫ですか?
接待行為を行わない形態(カウンター越しに接客するスタイル等)であれば、深夜酒類提供飲食店営業の「届出」のみで開業できます。ただし、スタッフが特定の客の席に付き、継続して会話の相手をするような接客は接待行為に該当すると判断される可能性があり、その場合は風俗営業1号許可(許可制)が必要になります。接待行為の線引きは都道府県・警察署によって運用が異なるため、管轄警察署への事前確認を推奨します。
用途地域はどこで確認できますか?
各市区町村のウェブサイトで公開している都市計画情報サービスから住所を入力して確認できます。また、市区町村の都市計画担当窓口に物件の住所を伝えれば教えてもらえます。不動産会社からも確認できますが、正確を期すために公的機関への確認を推奨します。
居抜き物件で開業する場合、前のテナントの届出は引き継げますか?
引き継ぐことはできません。深夜酒類提供飲食店営業の届出は営業者ごとの届出であるため、テナントが変わった場合は新たに届出が必要です。前の営業者が届出済みであっても、その効力は新しい営業者には適用されません。
大家が承諾してくれない場合はどうすればいいですか?
業態の法的な位置づけ(届出制の飲食店であること)や、防音対策・近隣への配慮の具体的な方針を説明することで、承諾が得られるケースがあります。それでも難しい場合は、ナイトワーク系の店舗開業に理解のある物件オーナーを探す必要があります。ナリーズ行政書士事務所では、不動産業も自社で運営しているため、こうした物件紹介のサポートも行っています。
届出代行の費用はいくらくらいかかりますか?
一般的な行政書士報酬の目安は60,000円〜100,000円前後とされています。ナリーズ行政書士事務所では30㎡未満の物件の届出代行を66,000円(税込)から承っています。物件の規模や状況によって費用が異なりますので、詳しくはお問い合わせください。

