ガールズバーを開業しようとしたとき、「うちの店は接待をしないから風営法の許可は関係ない」と思っていたら、実は許可が必要だったというケースが実務の現場では少なくありません。「接待あり」「接待なし」の境界線が曖昧なまま営業を続けると、無許可営業として摘発されるリスクがあります。
風営法における「接待」の定義は、一般的なイメージよりも広く解釈されることがあり、どのようなサービスが「接待」に該当するかは警察署の判断によって異なる場合もあります。本記事では、ガールズバーが風営法上どのような扱いになるか、許可の要否判断から申請手続き・費用相場・よくある失敗まで、行政書士の実務経験をもとに詳しく解説します。
こんな方にオススメ
- ●ガールズバーの開業を検討していて、風営法の許可が必要かどうか判断できていない方
- ●「接待なし」で営業しているつもりだが、本当に問題ないか不安を感じている現オーナーの方
- ●申請手続きの流れや費用相場を具体的に知りたい方
この記事を読むと···
- ●ガールズバーに風営法の許可が必要なケースと不要なケースの違いがわかる
- ●「接待」の法的定義と、グレーゾーンで摘発されるリスクが理解できる
- ●許可申請の手続きの流れ・必要書類・費用相場が把握できる
ガールズバーと風営法の関係——許可が必要なケースと不要なケース
ガールズバーという業態は、法律上の明確な定義があるわけではありません。一般的には「女性スタッフがカウンター越しにお客様と会話しながらお酒を提供するバー」と理解されていますが、その営業スタイルによって、風営法上の取り扱いが大きく異なります。まずは「許可が必要な場合」と「許可が不要な場合」の大枠を整理します。
風俗営業1号許可が必要な「接待あり」ガールズバー
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下「風営法」)では、「接待飲食等営業」を「キャバレー、待合、料理店、カフェーその他設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業」と定めています。ガールズバーであっても、スタッフがお客様の隣に座って話し相手になる、一緒にゲームをする、カラオケに付き合うなどの「接待行為」を行っている場合は、この1号営業に該当するとされています。
この場合、風俗営業許可(1号許可)を取得しなければ営業できません。無許可で営業すれば、風営法違反として刑事罰等が科される可能性があります。
「うちはカウンター越しだけだから大丈夫」と思っているオーナーの方も多いですが、物理的にカウンターがあるかどうかではなく、スタッフとお客様がどのような関係性でサービスを提供しているかが判断の基準となります。実態として接待行為が行われていれば、1号許可が必要と判断されるケースが多いといわれています。
深夜酒類提供飲食店の届出が必要な「接待なし」ガールズバー
接待を一切行わず、単純にお酒を提供するだけのガールズバーであれば、風俗営業の許可は不要です。ただし、深夜0時以降も営業する場合は、「深夜酒類提供飲食店営業」の届出が必要になります。これは風俗営業とは別の手続きで、許可ではなく「届出」ですが、無届のまま深夜営業を行うことは風営法違反となります。
深夜酒類提供飲食店営業の届出は、管轄の警察署への届出書類の提出で完了します。許可制と異なり、届出が受理されれば原則として開始できますが、書類の内容に不備があると受理されず、開業が遅れることがあります。ナリーズ行政書士事務所では、30㎡未満の店舗の届出代行を66,000円(業界標準80,000円前後)で承っています。
なお、深夜0時前に閉店するガールズバーで、接待行為も行わない場合は、通常の飲食店営業許可のみで営業が可能です。この場合は保健所への飲食店営業許可申請が必要ですが、警察署への届出は不要です。
「許可」と「届出」の違いを押さえておく
風俗営業「許可」と深夜酒類提供飲食店「届出」は、法的な性質がまったく異なります。許可は、申請→審査→許可証交付というプロセスを経て初めて営業できる制度です。
一方、届出は行政機関に通知するだけで、原則として受理されれば即時効力が生じます。ただし、どちらも書類不備や要件を満たしていない場合は受理されません。
また、風俗営業許可を取得した店舗は深夜(午前0時〜午前6時)の営業が原則禁止されているという点も重要です。つまり、許可営業(接待あり)と深夜営業を同時に行うことは、原則として認められていません。業態設計の段階でどちらに該当するかを明確にしておくことが、後々のトラブル防止につながります。
「接待」の定義と判断基準——グレーゾーンを正しく理解する
ガールズバーの風営法問題で最も難しいのが「接待」の定義です。日常語の「接待」とは意味が異なり、風営法では特定の解釈が行われます。
実務上、多くのオーナーがこの定義の曖昧さに悩み、グレーゾーンのまま営業を続けてしまうケースが後を絶ちません。ここでは、法令と警察の運用実務をもとに「接待」の判断基準を具体的に解説します。
風営法上の「接待」とは何か
警察庁の解釈によると、風営法上の「接待」とは、「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」とされています。具体的には、①特定の客またはグループに継続して付き添い会話の相手をする、②特定の客のそばに寄り添いながら飲食の相手をする、③特定の客と共にゲームや遊戯をする、④歌に合わせて踊るなどの行為が「接待」に該当するとされています。
重要なのは「特定の客」という点です。不特定多数の客全般に対して均一にサービスを提供しているのではなく、特定のお客様に継続して働きかける行為が接待に当たります。カウンター越しであっても、特定のお客様の横に座って話し相手になるという実態があれば、接待と判断される可能性があります。
一方、接待に該当しないとされる行為の例としては、①お客様からの呼びかけに応じて短時間会話する、②注文を取る際に簡単な会話をする、③店内全体のお客様に対して愛想良く対応するといったものが挙げられます。ただし、この境界線は非常に曖昧であり、実際の現場の状況や頻度・継続性などによって判断が変わることがあります。
グレーゾーンになりやすい行為の具体例
実務経験上、以下のような行為が「接待か否か」の判断でグレーゾーンになりやすいといえます。いずれも、頻度・継続性・スタッフとお客様の関係性によって判断が変わるため、一概に「OK」「NG」とは言い切れません。
| 行為の内容 | 接待該当の可能性 | 判断のポイント |
|---|---|---|
| カウンター越しで特定客と長時間会話 | 高い | 継続性・特定性が認められる場合は接待と判断されやすい |
| お客様のグラスにお酌をする | 中程度 | 単発的なサービス行為か、継続的な付き添いかによって異なる |
| カウンター席でお客様と一緒にゲームをする | 高い | 特定の客との遊戯行為は接待に該当しやすい |
| 注文時に簡単な世間話をする | 低い | 業務上必要な最低限の会話は接待に当たらないとされる傾向がある |
| スタッフが席を離れてお客様の隣に座る | 非常に高い | 隣席行為は接待と認定される可能性が極めて高い |
「接待なし」を標榜するガールズバーでも、スタッフの行動が実態として接待に当たると判断されれば、許可なし営業として摘発されます。「カウンター越しだから大丈夫」という認識は必ずしも正確ではなく、実務上は警察の立ち入り調査時に現場の状況が総合的に判断されます。
都道府県・警察署によって解釈が異なる場合がある
風営法の解釈・運用は、都道府県ごとの条例や、管轄の警察署の判断方針によって一定の差異が生じる場合があります。同じ営業形態であっても、A県の警察署では「許可不要」と判断され、B県の警察署では「許可必要」と判断されることもあり得ます。
⚠️ 地域差に関する注意事項
本記事は全国対応を前提として一般的な解説を行っています。都道府県・警察署によって手続きの詳細・解釈・必要書類が異なる場合があります。
必ず管轄の警察署(生活安全課)に事前確認を行ってください。各都道府県の警察本部の連絡先については、警察庁の公式サイトからご確認いただけます。
このような地域差があるからこそ、開業前に管轄警察署への事前相談を行うことが重要です。ナリーズ行政書士事務所では、全国各地の警察署への事前相談の同行・代理対応も承っています。「自分で警察署に行くのは不安」「何を聞けばいいかわからない」という方は、ぜひご相談ください。
風営法違反時の罰則・行政処分・信用喪失リスク
「グレーゾーンのまま営業していても、すぐには摘発されないだろう」と思っているオーナーの方がいるかもしれません。しかし、風営法違反は刑事罰・行政処分・社会的信用の失墜という3つのリスクを同時にもたらします。一度でも摘発されれば、再び許可を取ることが極めて難しくなる場合もあります。
刑事罰——無許可営業・無届営業に科される罰則
風俗営業の許可を受けずに営業した場合(無許可営業)は、5年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金が科される可能性があります(風営法第49条第1号)。これは刑事罰であるため、前科がつくことになります。深夜酒類提供飲食店の届出を行わずに深夜営業した場合(無届営業)も、50万円以下の罰金が科される場合があります。
また、虚偽の申請書類を提出した場合、営業所の構造設備が基準に適合していないにもかかわらず許可を受けた場合なども、それぞれ罰則の対象となります。罰則規定は複数あり、違反の態様によって適用される条文が異なりますので、正確な内容は管轄警察署または専門家にご確認ください。
行政処分——営業停止・許可取消のリスク
刑事罰とは別に、行政処分として営業停止命令や許可取消処分が下される場合があります。風営法では、許可を受けた事業者が法令違反を行った場合、都道府県公安委員会が営業停止命令(最長6か月)または許可取消を行う権限を持っています。
許可が取り消された場合、再度許可を申請することは法律上不可能ではありませんが、過去の取消歴が審査において不利に働く可能性があります。また、許可取消後5年間は許可が下りないとする規定もあるため、実質的に長期間の営業停止と同義になることもあります。
信用喪失リスク——テナント契約・取引先への影響
摘発・行政処分を受けた場合、店舗のテナント契約に影響が出ることがあります。多くのビルオーナーは、賃貸借契約書の中に「法令違反があった場合の契約解除条項」を設けており、風営法違反で摘発された場合は退去を求められるリスクがあります。また、銀行融資・クレジット審査など、金融面での信用にも影響が出る場合があります。
加えて、摘発の事実がSNSや報道で広まれば、店舗の評判は一気に失墜します。せっかく積み上げてきた顧客基盤も、一度の摘発で失ってしまう可能性があります。こうしたリスクを考えれば、適切な許可・届出を取得してから営業を開始することが、長期的な事業継続の観点からも合理的な選択といえます。
許可申請・届出の手続きステップ
ガールズバーの業態が「風俗営業1号許可が必要」または「深夜酒類提供飲食店の届出が必要」と判断された場合、それぞれ異なる手続きを行います。ここでは、それぞれの手続きの流れを実務経験をもとに解説します。
風俗営業1号許可申請の手続き
風俗営業1号許可の申請は、営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全課(または保安課)へ行います。申請書類は非常に多く、記載内容の正確性と図面の精度が審査の鍵となります。
申請から許可証が交付されるまでの標準審査期間は55日とされていますが、地域や時期によって前後することがあります。許可証が交付されるまでの間は、たとえ内装工事が完了していても営業を開始することはできません。
許可申請には、申請者(個人または法人の役員)が欠格事由に該当しないことが前提です。主な欠格事由としては、①成年被後見人・被保佐人、②破産者で復権を得ていない者、③禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終えてから5年を経過しない者、④風営法違反により許可を取り消されてから5年を経過しない者などが挙げられます(風営法第4条)。申請前に確認が必要です。
深夜酒類提供飲食店営業開始届出の手続き
接待なしのガールズバーが深夜0時以降も営業する場合は、深夜酒類提供飲食店営業開始届出書を管轄の警察署に提出します。許可制ではなく届出制のため、書類に不備がなければ受理されますが、以下の要件をすべて満たしている必要があります。
- ●都道府県の条例で定める深夜営業禁止地域(住居専用地域など)でないこと
- ●営業所の構造設備が基準に適合していること(照度など)
- ●飲食店営業許可(保健所)を取得していること
- ●届出者が欠格事由に該当しないこと
ナリーズ行政書士事務所では、深夜酒類提供飲食店営業開始届出の代行を30㎡未満で66,000円から承っています。業界標準が80,000円前後とされる中、自社不動産業・リフォーム事業との連携によりコストを抑えた価格設定を実現しています。
飲食店営業許可(保健所)との関係
風営法の手続きとは別に、食品衛生法に基づく飲食店営業許可(管轄保健所への申請)も必要です。お酒だけでなく、軽食やフードメニューを提供する場合はもちろん、飲料を提供するだけでも飲食店として許可が必要です。保健所の審査では、調理スペース・手洗い設備・食器洗浄機の有無などが確認されます。
飲食店営業許可と風俗営業許可(または深夜酒類届出)は別々の機関への申請となりますが、どちらも開業前に揃えておく必要があります。保健所の検査が完了してから警察署の申請を行うか、並行して進めるかについては、物件の状況や各行政機関のスケジュールによって最適な進め方が異なります。ナリーズ行政書士事務所では、この2つの手続きをワンストップで対応していますので、初めての開業でどこから手をつければよいかわからない方にも安心してご相談いただけます。
必要書類一覧と費用相場
開業準備を進める上で、どのような書類が必要で、どれくらいの費用がかかるかを事前に把握しておくことは非常に重要です。書類の収集に予想以上の時間がかかり、開業スケジュールが大幅にずれ込むというケースが実務ではよく見られます。以下では、風俗営業1号許可申請と深夜酒類提供飲食店届出のそれぞれについて、必要書類と費用相場を整理します。
風俗営業1号許可申請の主な必要書類
| 書類名 | 取得先 | 備考 |
|---|---|---|
| 風俗営業許可申請書 | 申請者が作成 | 所定の書式に記入 |
| 営業所の平面図・求積図 | 申請者が作成 | 縮尺・求積の精度が重要 |
| 営業所の周囲の略図 | 申請者が作成 | 保護対象施設(学校・病院等)との距離を記載 |
| 住民票(申請者本人) | 市区町村役所 | 本籍地記載のもの・発行後3か月以内 |
| 身分証明書 | 本籍地の市区町村役所 | 禁治産・準禁治産・破産宣告の有無を証明 |
| 登記されていないことの証明書 | 法務局 | 成年被後見人・被保佐人でないことの証明 |
| 法人の場合:定款・登記事項証明書 | 法務局 | 発行後3か月以内のもの |
| 飲食店営業許可証の写し | 保健所で取得後に提出 | 事前に保健所の許可を取得しておく必要がある |
| 使用承諾書(賃貸の場合) | 物件オーナーから取得 | 風俗営業に使用することの承諾を得る必要あり |
なお、都道府県・警察署によって必要書類の種類や書式が異なる場合があります。上記はあくまで一般的な例であり、実際には管轄の警察署で確認するか、専門家に相談することをお勧めします。
費用相場——申請にかかる実費と専門家報酬
許可・届出にかかる費用は、大きく「実費(法定費用)」と「専門家への報酬」に分かれます。
| ●風俗営業許可申請の手数料(実費) | 都道府県によって異なりますが、一般的に24,000円前後とされています |
| ●行政書士への報酬(目安) | 業者によって異なりますが、風俗営業1号許可の申請代行は15万〜30万円程度が目安とされています。図面作成の難易度・物件の規模によって変動します |
| ●深夜酒類提供飲食店届出(ナリーズの場合) | 30㎡未満で66,000円(業界標準は80,000円前後とされています) |
| ●飲食店営業許可(保健所)の申請手数料(実費) | 都道府県によって異なりますが、一般的に16,000〜20,000円程度とされています |
このほか、住民票・身分証明書・登記されていないことの証明書など、各種公的書類の取得費用も必要です。これらの実費は数百〜数千円程度ですが、本籍地が遠方の場合は郵送費用もかかることがあります。
物件選びと費用削減——ナリーズ独自の強み
ナリーズ行政書士事務所では、不動産業とリフォーム事業を自社で運営しているため、物件探しから内装工事、許可申請まで一気通貫でサポートできる体制を整えています。物件の仲介手数料は通常の50%OFF、リフォームコストも中間マージンを削減した形で提供しています。
開業にあたってレンタルオフィス(事務所)が必要な方には、業界最安クラスの月額13,200円〜の直営レンタルオフィスもご用意しています。さらに、ホームページ制作を0円セットで提供するプランもあり、開業初期コストの大幅な削減が可能です。開業に必要なことをまとめてご相談いただける点が、ナリーズ行政書士事務所の大きな特徴です。
自分の店舗が「許可必要」か「不要」かの判断チェックリスト
ここまでの内容を踏まえて、ご自身の店舗がどの区分に該当するかを確認するためのチェックリストを用意しました。あくまで自己診断の目安であり、最終的な判断は管轄警察署または専門家に確認することをお勧めします。
風俗営業1号許可が必要かどうかのセルフチェック
| チェック項目 | はい | 判定 |
|---|---|---|
| スタッフが特定のお客様の隣に座って会話する | → | 1号許可が必要な可能性が高い |
| 特定のお客様と継続してゲームや遊戯をする | → | 1号許可が必要な可能性が高い |
| スタッフが特定のお客様の飲食に継続して付き合う | → | 1号許可が必要な可能性が高い |
| スタッフはカウンター内に留まり、注文時のみ対応する | → | 接待なしの可能性あり(深夜営業の場合は届出が必要) |
| 営業時間が深夜0時以降に及ぶ | → | 深夜酒類提供飲食店の届出が必要 |
| 閉店時間が深夜0時前で、接待行為もない | → | 飲食店営業許可のみで対応可能な可能性あり |
チェックリストで「1号許可が必要な可能性が高い」という項目に複数当てはまる場合、または判断がつかない場合は、ナリーズ行政書士事務所へお気軽にご相談ください。現在の業態が許可・届出の要否のどちらに該当するかを丁寧にヒアリングし、最適な対応策をご提案します。
すでに営業している場合の対処法
「すでに許可なしで営業してしまっている」という場合も、早急に対応することで摘発リスクを最小化できます。まず、自分の営業形態が本当に無許可状態かどうかを専門家に確認してもらい、必要であれば速やかに許可申請または届出手続きを開始することが重要です。申請中の期間は法的に問題があるグレーな状態が継続しますが、少なくとも「対応している」という事実は、万が一の際に一定の考慮材料となる場合があります。
無許可・無届出の状態に気づいた場合は、自己判断で放置するのではなく、できるだけ早く専門家に相談することをお勧めします。ナリーズ行政書士事務所では、既存営業店舗の現状確認から許可申請の緊急対応まで、幅広いご相談を受け付けています。
よくある失敗・つまずきポイント——実務経験から
許可・届出の手続きを進める中で、多くのオーナーが同じような箇所でつまずいています。ナリーズ行政書士事務所に寄せられる相談の中で特に多い失敗パターンを、実務経験をもとにお伝えします。事前に知っておくことで、不要なトラブルや開業遅延を避けることができます。
失敗パターン1:物件を契約してから許可が下りないことに気づく
最も多い失敗が、「物件を内見して気に入り、内装工事の計画まで立てたあとで、許可の要件を満たさないことがわかった」というケースです。風俗営業の許可には、営業所が用途地域の要件を満たしていること、および保護対象施設(学校・病院・図書館・社会福祉施設など)から一定距離以上離れていることが必要です。この距離要件は都道府県条例によって異なり、50m〜200m程度の幅があります。
事前に管轄の警察署に相談すれば、物件が要件を満たすかどうかを確認してもらえることがあります。物件を契約する前に必ず確認するようにしてください。
失敗パターン2:ビルオーナーから使用承諾書を取れない
風俗営業の許可申請には、賃貸物件の場合はビルオーナーからの使用承諾書が必要です。しかし実際には、「風俗営業に使用することは認められない」というビルオーナーも少なくなく、そもそも許可申請ができないという状況に陥ることがあります。ガールズバー・キャバクラ・スナックなどの業態に対して、ビルオーナーが難色を示すケースは珍しくありません。
ナリーズ行政書士事務所では、不動産業を自社で運営しているため、風俗営業に理解のある物件オーナーとのネットワークを活かして、適切な物件のご紹介も行っています。「使用承諾書が取れる物件を探している」という段階からご相談いただけます。
失敗パターン3:図面の精度不足で申請を差し戻される
許可申請に必要な平面図・求積図は、一般の方が手書きで作成したものを持ち込んでも、精度が不足していて差し戻されることがあります。特に求積図(部屋の面積を計算した図面)は、照度基準・客室面積の要件確認に使われるため、正確な計測と作図が求められます。また、客室の範囲・従業員の動線・照明の位置・カラオケ機器の位置なども図面に正確に反映する必要があります。
差し戻しが繰り返されると、開業スケジュールが大幅にずれ込みます。行政書士に依頼すれば、基準を満たした図面を作成してもらえるため、差し戻しのリスクを大幅に減らすことができます。費用を惜しんで自己申請した結果、何度も差し戻されて時間とコストを余分にかけるよりも、最初から専門家に依頼する方が結果的に合理的な場合が多いといえます。
行政書士に依頼するメリット——ナリーズ行政書士事務所の強み
ガールズバーの開業手続きは、複数の行政機関への申請・届出が絡み合い、初めての方には非常に複雑に感じられます。行政書士に依頼することで、書類の収集・作成・申請窓口への提出まで一括してサポートしてもらえるため、オーナー自身は店舗の準備や採用活動に集中することができます。
専門家に依頼することで得られる安心感と時間の節約
行政書士に依頼する最大のメリットは、書類の不備による差し戻しや開業遅延のリスクを大幅に下げられる点です。警察署への申請書類は記載事項が多く、一か所でも誤りがあると差し戻され、再提出には数週間かかることもあります。行政書士は申請書類の作成に精通しており、不備のない書類を最初から揃えることができます。
また、管轄警察署や保健所によって書式・必要書類の細かい点が異なる場合があり、こうした地域差への対応も専門家に任せることで対処できます。「どの書類が必要か」「何をどこに提出すればよいか」といった基本的な疑問から、「この物件でこの業態で営業できるか」という実質的な相談まで、ワンストップで対応してもらえることが大きな利点です。
ナリーズ行政書士事務所だからできる総合開業支援
ナリーズ行政書士事務所の特徴は、風営法の申請だけでなく、開業に必要なすべてをワンストップで提供できる体制にあります。不動産業・リフォーム事業を自社で運営しているため、物件探しから内装工事、風営法申請、飲食店営業許可取得、ホームページ制作まで、一気通貫でサポートできます。通常であれば複数の業者に依頼しなければならないところを、ナリーズ一か所で完結できることは、時間・コストの両面で大きなメリットです。
全国対応を前提としており、地方での開業をお考えの方も対象です。ただし、都道府県・警察署によって手続きの詳細が異なるため、ご相談の際に所在地を教えていただければ、地域に応じた最適な対応策をご提案します。開業に向けて何から始めればよいかわからない方は、まずはお気軽にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
ガールズバーで「カウンター越し」のみの接客なら許可は不要ですか?
カウンター越しかどうかという物理的な形態だけでは、許可の要否を判断することはできません。重要なのは、スタッフが特定のお客様に継続して付き添い、会話の相手をするなどの「接待行為」があるかどうかです。
カウンター越しであっても、特定のお客様に継続して話しかけ、歓楽的な雰囲気を演出するサービスをしている場合は、接待と判断される可能性があります。逆に、カウンター越しでも、注文を受けて飲料を提供するだけであれば、接待には当たらないとされるケースが多いといわれています。
判断が難しい場合は、管轄の警察署または専門家にご相談ください。
風俗営業許可を取得すると深夜営業はできないのですか?
風俗営業(1号許可)を取得した店舗は、原則として深夜(午前0時から午前6時)の営業が禁止されています(風営法第13条)。
一方、深夜酒類提供飲食店の届出は深夜営業が前提の届出制度です。業態と営業時間の組み合わせによって取るべき手続きが変わりますので、開業前に専門家に相談して業態設計をしっかり行うことが重要です。
審査中に内装工事を進めても大丈夫ですか?
風俗営業許可の申請中に内装工事を進めること自体は禁止されていませんが、許可証が交付される前に営業を開始することは無許可営業となります。また、申請書類の図面と内装の実態が異なっていた場合、許可が下りない・取り消しになるリスクがあります。内装工事を行う場合は、申請書類に記載した構造設備と実際の施工内容が一致するよう、行政書士や施工業者と密に連携することをお勧めします。
風営法の届出・許可は行政書士でなくても自分でできますか?
自己申請することは法律上可能です。ただし、必要書類の種類が多く、図面の精度・記載内容の正確性が求められるため、不備で差し戻されるリスクが高まります。
また、都道府県・警察署ごとに書式や求められる内容が異なる場合があり、対応に慣れていないと時間がかかることがあります。費用を節約しようと自己申請した結果、差し戻しが繰り返されて開業が数か月遅れるというケースも少なくありません。
スムーズに開業を進めたい場合は、専門家への依頼を検討する価値があります。
現在無届出で営業してしまっています。今から届出をすることはできますか?
深夜酒類提供飲食店の届出については、届出をしていない期間があったとしても、現時点から届出手続きを行うことは可能です。ただし、届出前に無届営業を行っていた事実は法令違反に当たるため、その責任は免れません。
まずは速やかに専門家に現状を相談し、届出手続きを進めることが先決です。「今さら届出できるのか不安」という方も、ナリーズ行政書士事務所では丁寧に状況をヒアリングした上で最適な対応策をご提案しますので、まずはご連絡ください。

